八重山上布の起源については、他の琉球織物と同様定かではないが、
概ね薩摩の琉球支配(1609年)前後と想像されています。
しかし、最も古い文献として、1477年朝鮮済州島の三名の人が 与那国に漂着したときの見聞録「朝鮮人漂流記」には当時すでに与那国の 住民が自生の苧麻(ちょま)の藍染布を着用していたことが記されています。 ともあれ、それが上質の布として広く知られるようになったのは、 後のことで、人頭税の実施に伴って献納布制度が確立し、幾多の悲惨な悲劇 を生みつつも、結果として精巧ですがすがすがしく美しい織物が作られ、 今日継承されています。 |